文部科学省委託事業「外国人児童生徒等教育を担う教員の養成・研修モデルプログラム開発事業」支援者のためのスキルアップ講座「放課後学習支援者のための学校理解講座」

HICEでは、公益社団法人日本語教育学会が文部科学省から委託を受けている「外国人児童生徒等教育を担う教員の養成・研修モデルプログラム開発事業」の協力団体として、昨年度開発されたモデルプログラム案の検証に協力しています。 今回は、12月25日にそのモデルプログラム案を活用して実施した講座の報告をします。

浜松市内には、ボランティアで小学校の放課後学習支援を行っている団体が5つあります。 ボランティアの方々、学校からの依頼を受けて、週に2~4回程、放課後の空き教室でその日の宿題をみています。
日本語や日本の学校システムがわからない外国人の保護者にとって子供の宿題をみる(特に漢字や本読みの正誤確認)のは実はたいへん困難なことです。
一方、子供にとっても、日本語での授業についていくのが精一杯で、宿題まで意欲がわかないということもあります。 そうした外国人の親子の支えになっているのが、この放課後学習支援ボランティアの存在です。 ほめたり、励ましたりしながら、子供たちが宿題を終えるのを優しく見守り支援してくれています。

 そのような中、年に一度の情報交換会で、「先生が忙しそうで声をかけるタイミングがわからない」「宿題をみるだけでいいのか」「ボランティア活動が求められているのかわからなくなった」などの悩みが挙げられるようになりました。
 そこで、モデルプログラム案から、学校組織や教育行政等を学ぶ「知識」と、音読や書取などの宿題を通じて学習参加のための支援(スキャフォールディング)を実感する「活動」を組み合わせたカリキュラムを立て、講師には教育総合支援センターの髙畠先生をお迎えし、放課後学習支援者のための学校理解講座を行うことになりました。
 受講したボランティアの方々からは、「児童に対する接し方やボランティアとしてのあり方をあらためて学んだ」「先生方が行っている教え方の工夫が具体的で感動した」「こどもの関心を引き出す宿題支援を考えたい」など、今後の活動につながるような高い評価をいただくことができました。

 放課後学習支援は、学校の立場に立つと、放課後の時間に教室を開放して児童を残すことになるので、安全管理の面から実施のハードルが高いと言われています。 また、担い手の立場からみれば、放課後の時間帯は夕方の何かと忙しい時でもあるので、ボランティアをしたくてもでき
ないという声があるのも事実です。 実際、他の地域ではなかなか支援が進まないという話も聞きました。
 このような中、長年、外国人の子供たちの学力の底上げに貢献し、また、地域であたたかく見守る日本人がいるということを子供たちに示してこられたボランティアの方々には頭が下がります。 こうした地道な活動は学校だけでなく、地域の暮らしやすさにもつながっていると言っても過言ではないでしょう。
 HICEも微力ながら、多くの方々に放課後学習支援活動を知っていただき、支援の輪を広げるお手伝いをしていきたいと思います。

(2019/02/26)

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