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インターカルチュラル・シティ:活躍する外国人市民インタビュー:Vol.13  N&V BRIDGE GROUP CEO グェン・ボー・フェン・ユーンさん

日本とベトナムをつなぐエキスパート
ベトナムで誰もやっていない事業を誘致し企業発展のお手伝い

ベトナムのダナン市における進学校のLE QUY DON高校を卒業し、ベトナム大学に入学金を納め進学が決まっていたユーンさん。しかし留学にも興味があったため、ベトナム大学への進学は2年間保留にし、高校卒業後は日本に留学することを決めました。18歳で来日し、静岡日本語教育センターで2年間日本語を学んだ後、静岡大学電気電子工学科の入試に臨み、見事合格。光ファイバーについて学びました。卒業後は一般の会社に就職せず、日本とベトナムをビジネスで支える会社を設立。コンサルタント事業から開始し、さまざまな事業を展開。昨年は出版大手のKADOKAWAと提携してベトナムで大人気のサッカーを題材とした漫画本を発行し2万5千部以上売り上げる大ベストセラーになりました。ベトナムで誰もやっていないことを先行して始めることで常に最先端のコンテンツを企業に提供し、日本とベトナムの企業の発展のために尽力しています。プライベートでは在住ベトナム人の役に立ちたいと、通訳ボランティアや留学生のメンターとして活動しているユーンさんに仕事に対する思いや日本の生活について伺いました。

子どものころから日本に興味があって留学先を日本にしたのでしょうか

子どものころ、日本の漫画は見たことがありますが、特に興味がある訳ではありませんでした。高校が進学校のため、ベトナム大学に進学が決まっていましたが、このままにベトナムに残るのではなく海外で生活してみたいと考えるようになりました。当時、ベトナムから行ける留学先として中国、ロシア、シンガポール、韓国、フランス、日本と六カ国ありましたが、経済が一番発展している日本を選びました。

ベトナムで大人気のサッカー漫画 第1巻
ベトナムで大人気のサッカー漫画 第2巻

18歳で来日されて印象深かったことを教えてください

成田空港に到着して電車が時間通りに動いていることと、新幹線が速かったことです。ベトナムにもローカル列車はありますが、時間通りに運行されることはほとんどありません。あとは道路や商業施設などにゴミが落ちていないことにびっくりしました。きれいな国だなと感心しました。

語学学校で日本語を勉強されたあとに静岡大学に進学されていますが、何を勉強されましたか

本当は経済について学びたかったのですが、母が経済の勉強はいつでもできるとアドバイスをしてくれ、高校の時から専攻していた電気電子工学について学びたいと思い、静岡大学の電気電子工学科を受験しました。大学4年間で光ファイバーについて知識を深めました。日本語の日常会話はクリアできていましたが、電気電子工学の専門用語を理解することに苦労しました。例えば「二酸化炭素」と日本語で記載があった場合、何のことなのか最初は理解するのが難しかったです。当時はインターネットがあまり普及していない時代でしたので、調べることも一苦労でした。元素記号で書いてあれば世界共通ですので理解できましたが、専門用語に慣れるまで時間がかかりました。周りの友達に教えてもらいながら、静岡大学で学びました。

大学3年生の頃から翻訳や通訳の仕事を始めたそうですね

企業の契約書の翻訳や通訳の仕事をしていました。企業の契約書を知ることにより、どんな仕組みで契約が成り立つのかなど勉強になりました。東京の翻訳会社にも登録してさまざまな契約書関連の翻訳をしました。この経験が独立への第一歩につながった気がします。

大学で光ファイバーについて学び、専門知識が必要とされる大手企業に就職も考えましたが、大学3年生から続けている翻訳・通訳の仕事を通して、自分でビジネスを立ち上げる方向にシフトしたユーンさん。日本の企業が安心してベトナムで事業ができるようにコンサルタントの仕事を始めます。時代と共に経済が変化する中で、ベトナムでまだ誰もやったことのない事業を積極的にベトナムに誘致し、当時、居酒屋文化のなかったベトナムに居酒屋をオープン。その後、食べ放題の焼肉チェーンやベトナムのリゾート地のダナンでのウエディングなどさまざまなコンテンツをベトナムに進出させました。そして昨年、構想から5年かがりで取り組んだサッカーが題材の人気漫画をベトナムで生み出しました。プライベートでは大学生の頃から続けている通訳のボランティアやベトナム留学生のメンターなど、ベトナム人の助けになる活動をしています。後半は仕事とボランティア活動について伺います。

大学卒業後に会社を立ち上げた経緯と事業内容を教えてください

静岡大学の電気電子工学科で学んだ知識を活かして一般企業に就職することも考えましたが、大学3年生からビジネス文書の翻訳を通して、自分で会社を立ち上げることに魅力を感じました。ベトナムに進出したい日本企業のコンサルタントから始めました。まだベトナムでやっていない事業に目をつけ、日本の有名居酒屋チェーンを誘致したり、日系のホテルを誘致したりしました。時代とともにベトナムで必要とされるコンテンツが変わるため、新しいものを提案しベトナムに持込みました。ベトナムはサッカーの人気が非常に高く、国際戦となると視聴率が70%を超えるほど人気のあるスポーツです。昨年、出版大手のKADOKAWAと共同でベトナムを舞台にしたサッカー漫画を発売しました。初版で8千部売れればベストセラーと言われていますが、それを上回る2万5千部が売れ大ベストセラーになっています。現在3巻まで発売されていますが、好調です。誰もやっていないことを商売にできるのが強みだと思っています。

書類に目を通すユーンさん

現在の会社の規模を教えてください

ベトナムに5カ所事業所があります。日本は浜松が本社で東京、大阪と拠点を置いて仕事をしています。会社を設立して今年で13年目になります。リーマンショックやコロナ禍など社会的に不安定な時は業績に影響がありましたが、現在は順調に経営できています。

仕事以外の活動として在住ベトナム人の通訳や留学生の相談相手をされているそうですね

大学生の頃に静岡県ベトナム人協会の古橋さんに出会い、日本語があまり得意ではないベトナム人のために通訳のボランティアを始めました。言葉が通じないことで誤解が生じ、職場や学校でうまくいかなくなり、時には警察や裁判所にお世話になるベトナム人もいます。日本での生活が楽になるように通訳を通して手助けをしています。今も時間があれば裁判の法廷通訳など自分にできることはお手伝いしています。

浜松での暮らしはいかがですか

日本人の妻との間に2人の子どもがいます。自宅の周りには公園が整備されていて、ゆっくり遊ぶことができます。山も川も海も湖もあり自然豊かで良い場所だと感じています。浜松は東京と大阪の真ん中ですから仕事する上でも良い立地だと思います。

日本での子育て環境について

ベトナムでは夫婦だけの子育てというより、両親、祖父母も含めてみんなで子育てする感じです。日本の女性はがんばりすぎているように感じます。子育てに追われ、働きたくても働くことができない人の方が多いのではないでしょうか。地域や社会がそうさせていると思いますので、みんなで子育てできる環境が整えばお母さんが楽になるような気がします。

これからについて聞かせてください

日本とベトナムの架け橋となる事業を継続しながら、浜松に在住しているベトナム人の方が暮らしやすくなるようなお手伝いもしていきたいと思います。

今後の活躍も楽しみにしています。本日はありがとうございました。

(取材時期:2023年12月)

グェン・ボー・フェン・ユーン
1981年5月18日生まれ
ベトナム・ダナン出身
静岡大学 電気電子工学科卒業
大学卒業後に独立して会社を設立
現在浜松に本社を構え、東京、大阪に支店、ベトナムに5つの事業所を持つ企業に成長
2児のパパとして子育てにも積極的に関わっている