• 浜松市多文化共生センター
  • 浜松市外国人学習支援センター
  • 浜松国際交流協会
LANGUAGE

「ひらがなめがね」をつかって、このウェブサイトにふりがなをつけることができます。

ふりがなをつける

※外部サービスに移動するため一部の機能が使えなくなります

浜松市多文化共生センター 浜松市外国人学習支援センター 浜松国際交流協会
HOME > 組織概要 > 視察・インターンについて > 浜松市の多文化共生施策について > インターカルチュラル・シティ(ICC)について > インターカルチュラル・シティ:活躍する外国人市民インタビュー【パチェコ レイセル さん】

インターカルチュラル・シティ:活躍する外国人市民インタビュー【パチェコ レイセル さん】

外国人の入居問題解決へ 自身初の正社員として奮闘中

パチェコ・レイセルさんの主な仕事は不動産仲介。日本語を穏やかに話す口調からは安心感が得られます。「部屋を貸し出しているオーナーさんの中には、文化の違いから過去に外国人入居者に良い印象を持っていない方もいらっしゃいます。加えて、これまで外国人との接点がなかったため嫌な経験をしたことがなくても苦手意識を持っている方も。そういった方々は、日本で生まれて日本で育った外国人の入居もなかなか困難に感じられたりして。私はそんなオーナーさんと、入居を希望する外国人のサポートをしていきたいと思っています」。

パチェコさんがこの思いを抱いたのは、現在不動産会社で働いているからではありません。逆に、この思いがあったからこそ不動産業界への就職を希望したのです。今からさかのぼること約1年。パチェコさんは浜松市多文化共生センターで多言語相談員として働いていました。スペイン語とポルトガル語、日本語を駆使しながら、浜松で暮らす外国人のサポートをしていました。その中で「外国人を理由にアパートが借りられない」という相談があり、

心に引っかかっていました。住所が決まらなければ日本で本格的な仕事に就くのは困難です。自分と同じように外国から浜松へやってきた外国人たちが仕事を探そうにも、その面接さえ受けることができないのです。でも当時のパチェコさんにはどうすることもできませんでした。そんな折、同センター併設の外国人雇用サポートデスクから現在の就職先である丸八アセットマネージメントで求人があることを聞きました。パチェコさん自身、正社員として日本の企業で働くのは初めて。未知の仕組みに多少の不安を感じつつも面接などの入社試験をクリアし、不動産会社社員として現在も「外国人の入居問題を解決する」という課題に取り組んでいます。 「入居希望の外国人に私自身が同行して賃貸物件を見学します。その時、日本の生活習慣やルールを説明して、ルールを守れるか、文化の違いを受け入れられるか、などコミュニケーションを取りながら、入居するまでの手続きを担っています。賃貸オーナーから物件を安心して貸していただけるように、その内容を、会社の物件管理課に伝えています。現在、会社が管理する1万3000部屋のうち、50%の賃貸オーナーが外国人の入居を受け入れています。

賃貸物件の見学を同行

日本とペルーを行き来した子供時代 母との思い出が詰まった国へ

パチェコさんはペルーのアレキパ出身。アレキパの人口は約90万人、浜松市よりも大きな都市です。日本に初めて来たのは8歳の時。両親の出稼ぎについて兄弟とともに磐田市竜洋にやってきました。編入した竜洋東小学校にとって初の外国人だったそうで「担任の先生もスペイン語の辞書を片手にとても親切・熱心に勉強を教えてくれました。おかげで半年ほどで日本語を話せるようになりました」

その後、中学2年生のときに母親の病気がきっかけで弟と3人でペルーへ帰国することに。「日本での暮らしは好きでしたが、中学生くらいになると見た目の違いを意識するようになっていたので、ペルーに帰った時は正直、周りの人たちと外見的な違いがないことに安心感を覚えたことを記憶しています」 高校を卒業し、大学では経営学を専攻。卒業後は銀行員となり、順風満帆の日々を過ごしていました。ある日バイク事故を起こし、全治6か月の大けがをしたパチェコさん。リハビリ期間中にふと「第2の人生は日本で」との思いが沸き上がってきました。

多文化共生センターの相談員時代

向上心を捨てずに挑戦 多文化共生センターで得た好機

夢と希望を持って再び日本に戻ったパチェコさん。ペルーでは銀行員としてキャリアを積んでいましたが、日本へ来てすぐは、派遣社員として工場で働いていました。日本語を忘れてしまっていましたが、テレビや本、友人との会話を通して約7カ月で取り戻しました。当初は兄が暮らす浜松で過ごしていましたが、結婚を機に妻の実家の三重へ引っ越すことに。家族が増えた幸福感に包まれながらも「ここには外国人の僕が活躍できる場が少ない…」と感じ、再び浜松へ戻ることを決めました。

浜松でもまた工場で働いていましたが、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴って仕事ができない状況に。そんなとき、浜松市多文化共生センターの求人を見つけ1年契約で仕事に就くことに成功、そして外国人雇用サポートデスクでの紹介を通じ、現在の仕事へとつながりました。 「浜松は僕にチャンスをくれた町です。今は社内に“国際課”を作るのが目標です。スタッフを増やし、各国の言語や文化を理解しながら浜松の賃貸オーナーさんとの懸け橋になりたいと思っています」。現在、二人の娘さんは小学2年生と2歳。彼女たちが成人したら、夫婦そろってペルーに帰国したいという夢を抱きつつ、パチェコさんの挑戦は続きます。

(取材時期:2022年3月)

パチェコ レイセル

ペルー共和国アレキパ出身。日本の神社やお寺が大好きです。休みの日には家族で自然いっぱいの場所へ行くことが多いです。妻が日本人なので結婚してからは、和食をよく食べるようになりました。たまにペルー料理が恋しくなります。趣味は、動画編集です。今年の目標は、健康第一で、ダイエットを始めたいと思います!

このページについてのお問合せ先

浜松市企画調整部国際課
住所:〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2  電話:053-457-2359
メール:kokusai@city.hamamatsu.shizuoka.jp