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インターカルチュラル・シティ:活躍する外国人市民インタビュー Vol.7【ホセ・カルロスさん】

15歳で来日ー良い先生に巡り合えたおかげで今の自分がいます

ホセ・カルロス介護福祉士事務所 代表 ホセ・カルロスさん

今回お話を伺ったのは、15歳で来日し、18歳から介護の現場でキャリアを積み、24歳で国家資格の介護福祉士を取得、その後、介護福祉士として活動しながら、外国籍の方が介護施設で働きやすいよう、日本の文化や日本人の考え方なども一緒に学ぶ「外国人のための介護職員初任者研修」の講師として活躍しているペルー出身のホセ・カルロスさんです。   (聞き手:三井 忍)

来日したきっかけを教えてください

父は教師、母は看護師をしておりましたが、ペルーでは資格を持っていても働く場所が限られていました。出稼ぎのため、両親と一緒に15歳で来日しました。飛び級で、ペルーでは高校2年生まで終了していましたが、ペルーの高校卒業資格を得るために、南米系の外国人学校のムンド・デ・アレグリアに1年間通い、ペルーの高校卒業の資格を取りました。

ペルーの高校卒業資格を取得後、日本の高校も通ったそうですね

高校入試を受け、新居高校の定時制に入学しました。当時の日本語のレベルは日本語検定試験のN4で、日常生活でややゆっくり話される会話であれば聞き取れる程度でした。コミュニケーションとなるとなかなか難しく授業が理解できず、それが理由で高校1年生の時に一カ月間、不登校になりました。それでも日本語が分からない僕のために、当時の担任の先生が授業の1時間前に自分だけの日本語教室の時間を作ってくれました。そのおかげで、授業にもついていけるようになり、学校に通うことができました。良い先生に出会えたことで今の自分がいます。

定時制に通いながら昼間は介護の仕事を始めたきっかけを教えてください

看護師の母の影響で子どもの頃から人にかかわる仕事がしたいと思っていました。自分にできることは何かと両親に相談したときに介護の仕事を勧められました。7時~16時まで介護の仕事をして、その後17時半~22時まで学校でした。介護の仕事で年配の方と接するうちにどんどん日本語が上達しました。日本語を1日中浴びる生活をしていたため、吸収が早かったのだと思います。

言語の他に日本で大変だったことはどんなことでしょうか

食事です。ペルーの主食はお米ですが、ニンニクと塩を入れて炊くため味がついています。日本の白米はペルーのごはんに比べて味気なく食べるのに苦労しました。ペルー料理は「しょっぱい」か「すっぱい」ですが、日本の料理は「甘辛い」「甘酸っぱい」「甘い」があります。料理に甘い味がついていることに驚き、口にするのが難しかったです。日本の食事になれるまで5年はかかりました。

日本とペルーの文化の違いを一番感じた瞬間はどんなときでしたか

ペルー人はオープンマインドの方が多く、知らない人同士でもすぐに仲良くなる文化です。他人の畑に勝手に入ってミカンを食べても当たり前のことで誰も何も言いません。日本の文化を知らなかった15歳当時、学校の帰り道に、勝手に畑のミカンを取って食べてしまいました。農家のお父さんがとても良い方で、ミカンを食べた僕を叱るのではなく、日本の当たり前「人のものを勝手にとって食べるのはダメ。人に迷惑をかけてはダメ」を教えてくれました。「迷惑」の言葉の意味が分からず辞書で調べました。日本文化について理解を深めるきっかけになった出来事でした。

18歳で介護の仕事を始めたカルロスさん。その後、キャリアアップのため、特別養護老人ホーム、地域密着型サービス、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービスと介護の全てのジャンルで働き、経験を積みました。働きながら国家資格の「介護福祉士」の資格を取得。自らの経験をこれから介護の仕事に就きたいと思う外国籍の方に「介護職員初任者研修」の講師を担当。今年の2月に独立しホセ・カルロス介護福祉士事務所を開設。次の章では介護の仕事について伺います。

外国人のための介護職員初任者研修~日本文化への理解を深め介護のエキスパートを育てたい

国家資格の「介護福祉士」を取得した経緯を教えてください

実務経験3年以上で国家資格試験を受けることができます。外国籍の自分が日本で正社員として働くためには国家資格が武器になります。専門用語が多く理解が難しい面もありましたが猛勉強して合格しました。

国家資格を得てから何が一番変わりましたか

「しっかり勉強した人」として認められるようになったと思います。キャリアアップのための転職もスムーズでした。

外国籍の方のための介護職員初任者研修の講師を始めた理由を教えてください

外国籍の方にどんな介護士になりたいか尋ねると「パーティーみたいに明るく入所者のお手伝いをしたい。毎日パーティー」という返事が返ってきます。逆に日本人は「時間を守り、きっちり仕事をすることが基本」と、かなり感覚に違いがあると感じました。介護の基本的な講座だけでは外国籍の方が現場で周りの方とうまくやっていけないのではないかと不安に感じたのが大きかったです。日本文化も一緒に教えることで、お互いが理解しあえる環境を作りたいと思ったので講師をはじめました。

具体的な授業の内容を教えてください

介護職員初任者研修のテキストをみると難しい言葉だらけです。自分も理解に苦しんだ経験から外国籍の方にもわかる優しい日本語に置き換えて授業を行っています。

今後について聞かせてください

今まではオンラインレッスンがメインでしたが、コロナの状況を見て、対面形式で授業を行うようにしていきたいと思っています。外国籍の方が日本で活躍できるよう手助けするのが僕の仕事です。「あの職員さんに見てもらえてよかった」と思われるような人材が増えてくれたらと願っています。

~今後の活躍も楽しみにしています。本日はありがとうございました。

(取材時期:2022年8月)

ホセ・カルロス(Jose Carlos)

1991年生まれ。15歳で来日。看護師である母の影響を受け、幼少の頃から人の役にたちたいと思うようになり、18歳で介護の道に。2016年国家資格の介護福祉士を取得。現在、介護職員初任者研修の講師として活躍。今年2月にホセ・カルロス介護福祉士事務所を開設。